ブラジルの治安が悪い原因と対策は?ファベーラに注意。警察官のストライキで、街は大変なことに・・・。

1 まさかの警察官がストライキ! そのせいで街は大変なことに・・・

ブラジルの警察や消防士01

上の写真は、6月にリオデジャネイロ空港にて撮影されたものです。

警察官が、ものものしい旗を掲げています。

その内容は、なんと・・・

「地獄へようこそ」。
「警察や消防士は給与をもらっていません。リオデジャネイロに誰が来ようとも、安全ではありません」

このように書かれています。

つまり、現在ブラジルでは、警察官を含めて大規模なデモが発生しており、「給与を上げないなら私たちは、職務を遂行しないぞ!」と言っているんです。

特にリオデジャネイロ州では五輪の準備による財政難から、警察官や消防士の給与遅配が生じており、給与が払えない状態で観光客の安全を守るつもりはないとアピールしているのです。

日本では警察官のストライキは禁止されているため、まず考えられない光景ですが、ブラジルでは平気で起こってしまうんですね・・・。

2 さらに他の都市もデモの影響で荒れ放題に・・・

4月17日、ブラジル第3の都市サルバドルで賃上げを要求する警察がストライキに入り、略奪といった凶悪犯罪が多発。写真は略奪被害に遭った店の内部(2014年 ロイター/Valter Pontes)

こちらの写真は、ブラジル第3の都市サルバドルで、6月17日に撮影されたものです。(画像はロイター通信より)

荒らされまくった雑貨店。

サルバドルでは警察が15日夜からストライキに入り、町では略奪などが多発しています。

ストライキ自体は17日に終わりましたが、この間だけでも重大事件が39件も発生し、この後回復できるのかと不安な声が上がっているようです。

他にスーパーや商店街も被害に。

警察官は一切出動しなかったため、その機会を狙ってこういった案件が多発。

結局、治安回復のため軍隊も派遣されたそうです。

未だにこの地域では治安回復とは言えないそうで、この状況でオリンピック開催が可能かと議論されています。

3 実は以前にも同じことが起こっていた。今回の騒動も原因は同じ模様

2年前、ブラジルで開催されたサッカーw杯。

そのときも実は同様のことが起こっていました。

ワールドカップのために、スタジアム建設などに莫大な費用がかかり、その結果、公務員の給与が払えず、警察官はストライキを決行。

そして、治安が悪化、サンパウロでは1万人以上の反対デモが発生し、さらにそれは各地に広がりました。

結果的にブラジル各都市で100万人以上の大規模デモに。

今回も実は原因は同じで、オリンピック建設のために大規模な公共事業を行った結果、

給与が遅延した消防士や警察官がストライキを決行。

その結果治安が悪化しているのです。

ですが、w杯のときも結局開催は無事に行われたので、オリンピックも開催自体は無事行われるとの見方が多数です。

4 ブラジルの治安状況はどのくらいなの?

外務省が出している情報では、「十分注意してください」。

危険度は0から4までの5段階で、その中では1とかなり低いレベルです。

ですから、上記のような特別な場合を除いては、海外でもまだ大丈夫な部類と言えます。

ただし、ひったくりや盗みは多発しており、その状況は日本の約350倍。

他にクレジット情報を抜き取られ、偽造カードを作られたり、

旅行者を狙った詐欺事件として、道案内を頼まれた隙に仲間が貴重品を抜き取ったり、手口も様々です。

特に重大事件の発生率も高いため、日本と同じ気分での観光は絶対にご法度。

ブラジルは経済格差も激しく、特にスラムはもっとも危険な地域です。

5 さらにジカ熱の心配が

昨年から話題になっているジカ熱ですが、依然として猛威を振るっています。

怖いのは、妊娠した女性。

一般成人なら、ジカ熱で重体になることはほとんどないと言われていますが、

妊娠したときに蚊にかまれ、ジカ熱に感染すると、

胎児の脳が縮小してしまう病気になってしまいます。

そのため、まず妊娠の可能性のある方は現地に行かない方が無難。

またパートナーが刺された場合も、行為によって感染してしまうことがあるそうです。

5 ブラジルに行くなら、絶対に気を付けるべきことをまとめてみました

1 スラム(ファベーラ)には絶対に近寄らないこと

ブラジルには、各地にファベーラと呼ばれるスラム街があり、さらに首都ブラジリアやリオデジャネイロの中の観光地のすぐ近くに大規模なスラム街があります。

面白半分で観光しようなどとは絶対に考えないこと。

日本人は、まさにネギを背負った鴨そのものです。

重大事件は主にこのスラムで発生しているため、事前に位置を把握しておくことが必要です。

観光地から迷って気づいたら・・・なんてことにはならないようにしましょう。

2 人通りの少ない場所や夜間は出歩かない

陽気なラテンの雰囲気から、つい夜にバーやクラブに行きたくなりますが、

夜間は基本的に一人では絶対に出歩かないようにしましょう。

パートナーがいる場合でも、人が大勢集まる場所を除き、夜間の外出は控えた方が無難です。

さらに観光地から山手に向かうリオデジャネイロ通りも危ない場所。

人通りの少ない場所には興味本位でも近づかないようにしましょう。

3 アクセサリーは身に着けないで。鞄は小さなものを。そしてカメラは隠しておいて。

外国では派手なアクセサリーや腕時計は、ひったくりの獲物になります。

鞄もなるべく小さくして、カメラも決して外に出さないでください。

日本製カメラは向こうでは高級品。

いきなり後ろからバイクで近づき、後ろから・・・あるいは、脅してくる場合もあります。

バスの車内や空港など、一見して安全そうな場所も置き引きが多発しています。

見た目は控えめに、手荷物は常に見張っておく必要があります。

4 抵抗しないことが大原則

もし被害にあってしまったら、素直に渡してしまいましょう。

相手が子供でも抵抗しないでください。

基本的にグループで獲物をもって行動しています。

物だけで帰ってくれるなら、渡した方が無難です。

できればお財布を分けておくなど、あらかじめ渡してよいものを持っておくのが吉だそうです。

5 ジカ熱に感染しないために虫よけスプレーや長袖などの用意を

こちらも必須。

蚊避けスプレーは持って行った方がいいでしょう。

その際、開封済みのものだと税関で止められるおそれがあるため、新品を購入していきましょう。

ブラジルは発展途上で、だからこそ活気にあふれる国。

でも、危険もあるため、リオデジャネイロに行く際はぜひお気を付けください。

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