先日、清貧で有名なウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領が来日されて、大盛り上がりしました。
私も出演される番組をあちこち録画してみちゃいました(笑)。
大統領在任中は、115万円の公務報酬の9割を社会福祉に寄付されていたといいます。
「お金は幸せには関係しない」
その理念を掲げられるムヒカ元大統領に感銘を受け、
今日は、お金に関係する面白い話をお届けできればな、と思います。
生活するためには、お金は必要ですよね。
では、幸せになるためにはどのくらいのお金があればいいのでしょうか。
単純に、お金はなくても幸せだ!という理想的なお話はいたしません。
様々な心理学者や社会学者が唱えた理論から、これくらいあれば十分に幸せを感じられうる、ということまで書いていきたいと思います。
それでは、レッツゴー!
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実はあなたは上位1パーセントの大金持ち? ホセ・ムヒカ大統領に学ぶ。
1 実は私たちは大金持ちだった!?
日本は裕福な国だと言われています。
世界には一日に1ドル以下(つまり月に3000円ちょっと)で暮らす人が10億人以上です。
この事実だけでも、ビックリなのですが、では、実際に日本はどのくらい裕福なのか。
日本人の平均所得とされる約400万円ですが、それは世界全体でみると、上位1パーセントの富裕層になるんだそうです。
「1パーセント!?」って、私も調べた時にかなり驚きました。
他の99%はそれ以下である、ということです。
アメリカでは90%以上の富を上位数パーセントが独占して、残りの90%超の人々はわずか10%の富しか有していないと言われています。
それくらい格差がひどいということですね。
そして、日本もアメリカよりの政治を続けていけば、いずれこうなる(既になりかけている)そうです。
そんなときに、富の独占はおかしいよ!と言いたくなりますが、実は自分たちもその独占グループの一員だということを忘れないようにしないといけないなって思います。
その上で、その独占状態を改善する手を考えていきたいです。
2 じゃあ、日本国内はどうなの?
確かに世界全体で見れば、上位1%付近にいるとしても、そもそも物の値段も違うし、生活水準を考えたら、世界とは比べられないよ!という意見も当然あると思います。
そこで、次に日本全体で調べてみました。
(世帯に対しての割合です。日本には現在約5250万世帯あるとされています)
① 世帯年収が500万円以上の世帯は、全体の30パーセント。
② 年収が1000万円以上になると、6パーセント。
③ 純金融資産が1億円以上の富裕層は、全体の1.8パーセント。
④ 純金融資産が5億円以上の超富裕層は、全体の0.1パーセント。
これを見ると、日本人の7割は年収500万円以下である、という事実も見えてきます。
純金融資産が3000万円以下の世帯は約4182万世帯で、それが日本人の大多数ということですね。
個人的に思ったのは、テレビに出ている著名人たちは④に当てはまる方が多く、芦田愛菜ちゃんはあの年で既に上位6パーセント以上に入っているんだな、ということです(笑)。
富裕とされる日本人でも、こうやって国内のみで比べれば、格差はちゃんと存在しているということですね。
都内でよく見る高層マンションですが、②以上の方が住んでいると考えれば、日本の世帯5250万に対して6パーセントですから、約315万世帯。
ふむ・・・それだけいれば、確かに部屋は十分に埋まるかも。
④の超富裕層は約5万世帯。一つの市に相当します。
つまり、数で見ればかなりいらっしゃいます。
宝くじで一等が当たる確率が約1000万分の1(0.00001パーセント)ですから、それを考えると、少なくとも宝くじを買って億万長者になる確率よりは、超富裕層である(になる)確率の方が遥かに高いということです。
こういうデータも調べてみると面白いです。
3 お金と幸福の相関関係って?
私たちは生活のためにお金を稼ぐ必要があります。
それが一定の水準を超えると、人々の願いは「生活するため」から「より幸せになるため」にお金を稼ぐという風にシフトしていきます。
ただ、その考え方が危ういのは、幸せが他人との比較に依存しうる点です。
日本で超富裕層に入っていても、世界全体で見れば、資産が兆を超える方々もいらっしゃるため、上を見ればキリがありません。
お金持ちの周りにはお金持ちが集まりますので、彼らと比較することで、かえって自分は貧しいと思ってしまう方々もいます。
少し前にある海外のニュースが流れました。
高級車を盗み、強盗行為を働いた少年たちは、実は石油会社の息子や医師の息子など、大金持ちの家庭で育っていたのです。
ですが、彼らはそれを当たり前と考え、付き合う友人たちと「クラシックカー」のコレクションを競うために、さらに多くのお金を必要とし、結局犯罪にまで手を染めてしまったそうです。
果たして彼らは本当に幸せだったでしょうか。
お金が入れば入るほど、人の欲は肥大していく、というのも面白い結果です。
年収200万のときはスクーターで我慢できていたのに、年収1000万を超えたら、スーパーカーが欲しくてたまらなくなるんです。
そういう風に人間の性質と社会の仕組みができています。
つまり、結局お金を稼いでも、それに比例して欲求も増大するため、本当の意味での満足は訪れません。
幸福度調査では、世帯年収800万円を超えてからどんなに稼いでも幸福度にあまり相関はみられなくなったそうです。
(但しこれは恵まれた先進国での調査。そうでない国々ではむしろお金がなくて幸福を感じている方々が多い)
つまり、お金持ちを目指すならばそのレベルで十分。それ以上はお金のためではなく、他の意義のために働く必要があるということですね。
反対に、年収300万円以下でも、今の日本では満足した生活を送ることができます。
安全な水が出て、電気やガスが供給され、ただで読める図書館がある。
これだけで、昔では考えられなかった幸せですし、現に、食料もあふれている私たちは昔の皇帝でもなしえなかった贅沢を享受しているともいえます。
足るを知れば、その時点で幸せになれますが、それをしなければ、永遠に幸せにはなれない、ということを物欲に振り回される前に知っておかなきゃですね。
ただし、より稼ぐことや成功が悪いことではありません。
生きがいは人それぞれですし、清貧に勤めることが絶対だという価値観もまた一つの押し付けでしかありません。
生活ができて、日々追われることがない、というのは最低条件だと思います。
以上のことを踏まえたうえで、自分にとって本当に満足できる生き方を模索していく必要があるのかな、と思います。
4 ムヒカ元大統領の言葉
「貧乏はモノを少ししかもっていない人のことではなく、無限の欲があり、少しも満足できない人のことです」
「お金が好きな人は、政治家になってはいけない。彼らは商人に徹するべきで、政治家は名誉を求める人がなるべきです」
「発展は幸福になるために行うもの。私たちは幸福になるために生まれてきたのですから。発展のために生まれて来たのではありません」
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