憲法改正(9条の内容)の問題点とは?国民投票方法も分かりやすく。メリット・デメリットを解説します。

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憲法改正(9条改正)の問題点とは?国民投票方法も分かりやすく。メリット・デメリットを解説します。

 

1 憲法改正の国民投票の方法とは

選挙の一番の目玉がこの憲法改正問題です。

参議院選挙で、与党である自民・公明党そして、憲法改正に賛成の諸党が議席の3分の2を取得すれば、

戦後初の憲法改正そして、国民投票が現実味を帯びてきます。

議席の3分の2を獲得して、国民投票を決定

その後、国民投票で過半数が得られると、憲法が改正されます。

え?憲法なんて改正してどうするの?

と、思うことなかれ。

憲法は日本の指針であり、私たちの自由や人権が認められているのも憲法に明記されているからこそ。

だから、憲法が改正されると、そういった基本的人権が脅かされるのでは??

と心配している人もいるのです。

※但し、各党ともに憲法改正については、基本的人権の事項を変えようとする主張はありません(今のところは)。それに実際にはその後に国民投票があるため、改悪は難しいと思います。

2 特に9条の改正問題に注目! 9条の内容とは。

今回の争点は、何といっても憲法9条の改正です!

憲法9条には

「 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。 国の交戦権は、これを認めない。」

と書かれています。

つまり、

「日本はもう戦争はしませんよ。

そのために軍隊も持たないし、威嚇したり、戦うこともしませんよ」

ということ。

あれ?おかしいよ? 

だって、自衛隊って軍隊でしょ?

と思われる方もいるかも・・・。

実は自衛隊は正確には軍隊ではありません。

と、日本政府は主張しています。(;^_^A アセアセ・・・

海外では、自衛隊は軍隊として認識されているのですが、軍隊にしてしまうと、憲法に違反してしまうため、日本政府は「解釈として」

自衛隊は必要最小限の自衛のためのものであり、憲法は自衛の権利を放棄したものではない

と述べています。

そう、ここがこれまで大きな争点となってきました。

憲法学者もこれは違反だ!と述べる人もいれば、最高裁で「これは国家の高度に政治的な問題だから、口出ししないよ」と判決がでたり。

なんだかんだ言っても、やっぱり侵略の危険性がある以上、自衛隊は必要だよね?という人も多かったのです。

3 そこで安倍内閣はこう考えた!

でも、この9条があるせいで、集団的自衛権は国の交戦権になるのでは?とか、海外派遣は認めるべきじゃない!という意見も多く、

与党は

「それなら、根本の9条を改正して、自衛隊を認めるって明記してしまえばいいよね。ついでに自衛隊の活動の制限についても記載してしまえば、内外からとやかく言われることなく活動できるよ!」

と考えました。

さらに、これには裏の事情もあって、

海外(特にアメリカ)「日本ももっと軍隊を海外に派遣して、国際協力しなさい!

日本「でも、9条があるし・・・国民に反対されます・・・」

海外「なら、改正すればいいじゃない」

日本「それは難しいんです」

海外「そんな事情は知らないよ! とにかく守ってほしいなら、日本も我々を守らないと不公平だ!お金だけだして自分たちは安全地帯にいるなんて不公平だ!

日本(特に安倍政権)「分かりました・・・とりあえず安保法を作って、集団的自衛権を発動できるようにします。海外派遣もできるようにします

海外「グッジョブ!」

でも、日本国内からは・・・

「安保法は明らかに憲法違反じゃないか!自衛隊なのに、海外に派遣したらもう軍隊と変わらないぞ!

歴代内閣は集団的自衛権は解釈として認められないって言ってたのに!」

「戦争法案だ!」

という意見が憲法学者含めて噴出しました。

実際、本来は憲法改正を得て、集団的自衛権を認めるか否か国民に問うべきだったのは明らかなんですが、先にアメリカと約束してしまったために、政府は急いで安保法案を作るしかなかったんですね。

だからこそ、今きちんと選挙で議席を獲得し、憲法改正の発議をして、最終的に9条を改正できれば、

「これで誰も文句は言わないでしょ?だって国民の総意だもん」

となるわけです。

政府にとって怖いのは、今のままの憲法で、最高裁で万が一、裁判があって「安保法は違憲です」とされた場合(かなり厳しい条件がありますが・・・)。

こうならないためにも、先に改正しておきたいんですね。

4 9条改正への考え方には二通りあります。それぞれの立場を簡単に言うと?メリット・デメリットとは。

政府や現実主義の方の立場からすると、

「中国や北朝鮮といった目に見える「脅威」がある以上、理想のまま戦争をしないという9条は現実にあっていないから、改正して国を守っていこう!何より大切なのは、まず国民の生命と安全だ!

「それに日本が堂々と国防できるようになれば、他の国への抑制にもなるし、外向や経済の会議の場でもより強くアピールしたり、交渉を優位にできる」

「自分の身は自分で守る。これは個人間でも当たり前のことじゃないか」

 「安保法で日米同盟はさらに強化された。自衛隊もしっかり認められたら、さらに海外との協力関係が築ける」

と主張しています。

反対に、絶対9条改正はダメ!という方々は、

「一度憲法改正をさせたら、日本に軍隊が正式にできて、海外派遣も含めてどんどん日本が戦争に巻き込まれていく。子供たちにそんなことはさせたくない」

「さらに世界大戦のときの「国家総動員法」みたいな恐ろしい法律も作れるようになってしまうかもしれない」

「9条は戦争を反省し、つらい状況から立ち直った日本が世界に誇れるもの。世界平和のためには軍隊はなくしていくべきだし、日本はその先駆けとなるべき!」

と主張しています。

う~ん、どちらも一理ある気がします・・・。

確かに日本は世界平和の先駆けとして引っ張って行ってほしいし、平和憲法を世界に誇りたい。

でも、実際には中国が領海侵犯してきたり、北朝鮮は挑発行為を繰り返してて、怖い・・・。

そういった二つの気持ちがあるからこそ、とても難しい問題なんですね。

ちなみに、こういう方もいます。

日本は今までのやり方で自衛できていた。今さら憲法を改正する必要なんかない」

「安保法には反対だし、海外派遣はしなくていい。自衛隊なのだから日本を守ることに集中するべき。それなら憲法とも反しない」

「憲法は改正していい。ただし、政府の意見とは逆で、集団的自衛権は否定すると書くべき。海外派遣も禁止するようにする方がいい」

つまり改正には反対だけど、自衛隊自体は認める派閥と、改正には賛成だけど、そもそも9条のあいまいさを失くして、きっぱり集団的自衛権を否定しようとする立場ですね。

5 結局、どの立場なのかはその人が大切にしたいもの次第

双方とも、

「自衛隊や国防軍を否定するのなら、自分たちの生命はどうなってもいいってことだよね?」とか

「平和を追求するという理想のためなら命も惜しくない」

というちょっと過激なことを言う人もいます。

でも、それは他の人の意見を無視していてあまり好ましくないと思います。

やっぱり「安全は確保されながら、平和を求める姿勢は大切にしたい」という方が多いのではないでしょうか。

参議院選挙で与党が3分の2を取ると、いよいよ憲法改正が現実味を帯びてきます。

そうなったら国民投票です。

そのときに、いろんな人の意見を聞き、自分はこうしたいと言えれば一番いいですね。

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