画像はhttp://arm-pit.net/takagi-miho/より出典
先日、9月22日に放送されたモーニングショーの中で、高木美保さんが発言した
「車掌は仕事なんだから、我慢しなければならない」
という言葉がネット上で大炎上しています。
しかし、これをただ炎上で片付けてもいいのかな?とも思い、少し考えてみたいと思います。
目次
高木美保さんの「仕事なんだから我慢は当然」発言で、「自分のことを棚に上げて」とTwitterでも批判殺到。考えさせられます・・・。
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1 そもそも高木美保氏は何にコメントしたのか
これは21日に、近畿日本鉄道の車掌さんが、列車の遅延に対してお客さんからクレーム
を続けられたことに対し、線路上に飛び出して、高架橋から飛び降りたという事案です。
そのとき車掌さんは制服を脱ぎ捨て、「やってられるか!」と叫んだと言います。
2 これに対して、高木美保さんがモーニングショーでしたコメントにネットが大炎上
以下、モーニングショーでの発言を一部そのまま引用します。
羽鳥アナ「(この問題について)どうですか?高木さん」
高木美保さん「ダメでしょう。色々ありますけど、みんな冷静になるようにって会社でも練習しているというか」
羽鳥アナ「(車掌はクレームに)10分くらい我慢して、ワァッっとなってしまった」
高木美保さん「ワァっは、その人のパーソナリティからくるものなので」
玉川徹さん「普通の人でもあるらしいですよ。許容量を超えてしまうのは普通の人でもあり得ること」
高木美保さん「許容量が人よりも少ないタイプなんだと思う。(中略)もしかするとこのことで、ホームで怪我をしている人と具合が悪い人がいるかもしれない。本当はそれを確認するのが仕事。逃げるマインドがいけない」
玉川さん「よっぽど言われたんじゃねぇのかなぁ」
高木美保さん「それでもダメ。我慢しなきゃダメですよ」
この「逃げるマインドがダメ。我慢しなきゃダメですよ」がネットで大炎上したんですね。
3 Twitterでの反応を見てみると・・・
近鉄さんの車掌の件について「客から何を言われても耐えなければいけない」と、高木美保さんはおっしゃっていました。
じゃあ高木美保さん。あなたも視聴者やネット民から何を言われても耐え続けてくださいね?— 駅員あるある (@ekiin_aruaru) September 22, 2016
近鉄電車で車掌が飛び降りた件。
そりゃ飛び降りたのはよくないけど
最近のクレーマーってほんと節度ないし大人数にギャーギャー責め立てられてかなりキツかったんだと思う。
それを我慢して大人の対応をするのが当たり前、みたいに言い切った高木美保さん。人の気持ちがわからないのかな?— ひ‐ちゃん (@hiropiyopiii) September 21, 2016
「仕事なんだから耐えて当然」んな事は無い、仕事であろうとなかろうと誰にだって耐えれない事はある。 高木美保さんが仕事の上で今まで逃げずに済んでいるのであればそれはたまたまだ。 誰にだって耐える事ができない一線ってのはあるやろ。
— クロイヨシツネ (@YoshitsuneK) September 22, 2016
明日のモーニングショーでは高木美保さんの発言にネット炎上の話題を取り上げてほしいね。
自分かてパニック障害で芸能界から逃げたのにそれは棚に上げて何言うとるんだか…#モーニングショー #高木美保— KAMUI@心はいつでもライダー (@k_qma56_dietter) September 22, 2016
高木美保さんの言ったことは忘れないぞ~
この人パニック障害持ってなかったっけ?パニック障害経験してるなら車掌さんの置かれた状況がどんなストレスか、共感できそうなものだけど。— とめち (@tomechi_005) September 21, 2016
仕事柄、新幹線を使う機会が多かったのですが、高木美保とエドはるみは東京駅のきっぷ売り場や新幹線車内で見るに堪えないほど言いたい放題、やりたい放題、傍若無人の姿を何度も見かけたので、納得という感想です。 https://t.co/YdFaGM6ug6
— a k a (@lessismoreXOXO) September 22, 2016
高木美保さんの発言に対して、批判コメントが圧倒的です。
ただ、あまりここで炎上させるのも、「やったのだからやり返されて当然」
「仕事なんでしょ?」という意見を肯定することになってしまうことになる気もします。
高木さん自身も以前にパニック障害があったということ。
「自分のことを棚に上げて」はこのことなんですね。ふむ。
4 ゆっくりそのときの状況とコメント内容について考えてみる
車掌さんへのクレームは10分ほど続いていたようです。
その前から遅延への焦り、駅内整理や大勢の客に囲まれる心的ストレスは相当だったものと思います。
そのクレームがどの程度にもよりますが、ニュースでは「逃げた車掌」ばかり取り上げて、「クレームを続けた側」のあり方にはあまり焦点は当たっていません。
前回の記事でも取り上げましたが、日本は「お客様は神様」という風潮が強すぎて、
過度なクレームに対して、「我慢しろ」と押し付け、逆にスタッフを守ろうとする組織は少ないように思います。
高木さんのおっしゃるように、ストレス耐性は確かに人それぞれですが、この状況下では、決して車掌さんの許容量が少なかったとは言えない気がします。
パニックは様々なストレスが重なって起きるため、一概にクレーム一つを耐えられなかったから、とは言えないからです。
この場合は、やはり過度なクレーム客に対して、数人の駅員で対応する、というやり方が必要だったのはないかな、と思いますし、それができないのは一人一人の負担が普段から大きすぎた、という事実に結びつく気もします。
高木さんのおっしゃる事故対応もこれでは満足にできないですよね。
「ホームで怪我をしている人と具合が悪い人がいるかもしれない。本当はそれを確認するのが仕事」の意見です。
ただ、それを行う根本としての近鉄の管理のあり方、人数は充分だったのか、クレームが起きた際の対応(あまりに悪質、長時間の場合は事務室に、など)はあらかじめ決まっていたのか、などの点がニュースでクローズアップされていないのは残念です。
ただし、一方で高木さんのおっしゃる通り、ちょっとしたことで逆に怒り出したり、突発的に奇異な行動を取ることで、相手を諦めさせる、相手に恐怖をもたせたい、有利に立ちたいという心理が働く場合があり(特に幼児に多いが、大人でもありうる)、車掌がそういう点から自分を抑えきれなかった、普段から怒りっぽい人だった、という事実があると、また話は変わってきます。
この辺のことが分からないと、お互いに批判する、ということはできないですよね。
本当に真摯に対応していて、限度がきたのか、
短気を我慢できなかったのか。
これで高木さんの意見も180度変わってくる気がします。
いずれにせよ、高木さんは今回、「逃げるマインドがダメ。仕事だから」という意見はちょっと軽率すぎた気がしますし、批判が集まっても仕方ないように思います。
コメントを振り返ると、どうやら売り言葉に買い言葉ではないですが、少しヒートアップしてしまったという感じがあります。
言論の自由があるため、高木さんの意見も、一つの意見。
それはそれでいいと思います。
ただ、炎上を予期していなかったとするなら、プロのコメンテーターとして少し配慮が足りなかったかな、と。
こういった辛口コメントも高木さんが番組に呼ばれる理由で、テレビ局も炎上をどこかで期待していた、とするならば、これも作戦だったことになります(笑)。