インフルエンザや風邪に抗生物質(薬)が効かないのはなぜ?予防接種は効果あるの?

画像はpixbayより

かれん
今回は、前回ご紹介した「インフルエンザ予防接種に効果なし?」の投稿にいただいたご質問にお答えしたいと思います♪
さくら
ご質問いただいた方、ありがとうございます♪
かれん
当サイトでは、参考にした文献やサイト情報も出典として載せますので、詳しく知りたい方はそちらもチェックしてくださいね☆
さくら
確かにwelqが閉鎖されちゃってましたもんね・・・
かれん
うんうん。_(┐「ε:)_ズコー。当サイトでも医療情報をたまに扱うと思いますが、ご紹介する情報は実体験や根拠があると思える信頼できるもののみにしていますので、ご了承くださいませ。
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インフルエンザや風邪に抗生物質(薬)が効かないのはなぜ?予防接種は効果あるの?抗体の仕組みとは。

インフルエンザワクチンの予防接種効果につきましては、以下に詳しく検証しています♪

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1 まずはいただいたご質問から。「インフルエンザ予防接種は風邪に効果あるの?」

これに関しては、「ない」と断言できます。

なぜか。

予防接種とは、個別のウィルスに対して、体の「抗体」を作るためのものです。

抗体というのは、簡単に言うと、それぞれのウィルスに対応するための個別の武器のようなものです。

ウィルスというものは、それぞれ形が異なっています。

(だからこそ、いろんなウィルスが存在するんです)。

つまり、一つのウィルスに有効な抗体であっても、

別のウィルスはそもそも形が違うので、対応できないんですね。(#^^#)

予防接種や実際に風邪にかかることで、免疫細胞(T細胞、B細胞)がウィルスの特徴を覚え、それに対応する「抗体」という武器を使って、撃退しています。

①自然免疫:いろいろな免疫細胞の中からまず、マクロファージと顆粒球(特に好中球)が風邪のウィルスを食べ、さらにNK細胞がウィルス感染細胞を破壊、マクロファージが感染細胞を食べて掃除します。またマクロファージがヘルパーT細胞へウィルス侵入の信号を発します。

②獲得免疫:司令細胞であるヘルパーT細胞は、キラーT細胞に命令してウィルスと戦わせます。高熱が出て咳も激しくなっている時がこの状態です。その一方で、ウィルスに対抗する抗体をB細胞に指示して生産させ、これでウィルスを撃破します。この戦いでウィルスに勝てば風邪は治ります。それと同時にT細胞、B細胞がこのウィルスの情報を記憶し再侵入してきた時に備えます。

出典:画像・引用は免疫プラザより。

この「再侵入したときに備える」というのがポイント

これが体が抗原を覚える、ということであり、

次に感染したときに、抗体を素早く生成して、早く撃退する、ということにつながるのです。

2 それなら、なぜ一旦かかった風邪にまたかかってしまうの?

こちらは以下のグラフを見ていただくとよく分かります。

ウイルス抗体は感染の直後に高く、以後下降するパターンを示します。

出典:画像・文はhttps://www.srl.info/srlinfo/infection/feature/feature.htmlより引用。

抗体は、感染直後に急上昇するのですが、その後ゆっくり低下するようです。

なんだか、運動しないと体が衰えるのと似ています。。。

だからこそ、また風邪を引いてしまうのですが、

やっぱり抗体の情報は残っているので、以前かかったときより早期に回復することができます。(#^^#)

でも、インフルエンザの予防接種は毎年するよね?(・・?

と思いますが、これはインフルエンザウィルスが少しずつ変異を繰り返す特徴を顕著に持っているためです。

だから、以前の抗体では対応できないのです。。。

恐るべし、インフルエンザ。。。

3 風邪やインフルエンザに抗生物質(風邪薬)は効かないって本当?

実はそうなのです。

抗生物質というものは、細菌の感染を防ぐためのもの

細菌とウィルスはそもそも違うものです。

細菌

細菌は細胞を持つ単細胞生物です。

大きさは、通常1mmの1/1000の単位【μm(マイクロメートル)】が用いられます。細菌は光学顕微鏡で見ることができます。

糖などの栄養と水があり、適切な環境のもとでは、生きた細胞がなくても自分自身で増殖できます。

例)ブドウ球菌は、直径約0.8~1.0μmの球状

ウイルス

ウイルスは、蛋白質の外殻、内部に遺伝子(DNA、RNA)を持っただけの単純な構造の微生物です。細菌のように栄養を摂取してエネルギーを生産するような生命活動は行いません。

大きさは、細菌よりもはるかに小さく、μmの更に1/1000の単位【nm(ナノメートル)】が用いられます。ウイルスを見るには電子顕微鏡が必要です。

細胞を宿主にするため、ウイルスが小さいのは当然です。

たとえ栄養と水があったとしても、細菌とは異なり、ウイルス単独では生存できません。ウイルスは、自分自身で増殖する能力が無く、生きた細胞の中でしか増殖できません

引用:東邦微生物病研究所

つまり、細菌とは、細胞を持った生物で、ウィルスとは、細胞に住むさらにずっと小さい遺伝子だけの生物ということです。

だからこそ、細菌に有効な抗生物質では、ウィルスに対応できないのです。

細菌に効く抗生物質は一般的には効果がありません。

むしろ、からだの中でよいはたらきをしている細菌をやっつけ、悪い影響を及ぼす危険もあります。

引用:家庭の医学

風邪やインフルエンザはほとんどがウィルスによるもの。

だから、病院で処方される抗生物質を飲んでもウィルスをやっつけてくれるわけではないのです。

「じゃあ、なんでお医者さんは、抗生物質や風邪薬を処方するの?まさか知らないわけじゃないよね??(・・?」

と思ってしまいますが、

もちろん理由があります。

4抗生物質や風邪薬の効果とは?

それは、ウィルスで弱った体に別の細菌感染や体にもともと住んでいる悪いことをする菌が、免疫で弱ったときに悪さをしないようにするためです。

抗生物質を飲むことで、別の細菌による二次感染を防いでいるんですね(#^^#)

「え?それなら、風邪やインフルエンザはどうやって倒すの?Σ(゚Д゚)」

と思ってしまいますが、

実は、基本的に自分の体の中の免疫力でやっつけるしかありません。

※一部、インフルエンザウイルスなどに有効な抗ウイルス剤(ウイルスの増殖を抑制する薬。タミフルなど)があります。ただし、副作用もあります。

だから基本的に風邪はゆっくり休養し、栄養をとって、自分の体の免疫力を高め、発熱させて(ウィルスを熱で倒そうとする体の作用)治すことになります。

ただし、やっぱりつらいもの。

そのために、病院や薬局で売られている一般的な「風邪薬(総合感冒薬など)」があるのです。

これは熱を下げたり、セキを止めたり、そういった個別の症状を緩和するためのものです。

(薬局に売っている総合感冒薬とは、解熱鎮痛剤・抗ヒスタミン薬・鎮咳楽の成分にビタミンなどを入れたものです)

※ただし、高熱でない限りは、熱によってウィルスをやっつけているので、むやみに解熱剤を飲まない方がよいとされています。

もちろん、38度を超すような高熱で自分の体が危ない場合は、解熱剤を飲みましょう。

※また、のどの痛みや扁桃炎、気管支炎などでは、細菌感染の影響によるものもあります。その場合は抗生物質の投与が効果的です。これを考えると、お医者さんが抗生物質を出すのも納得ですね♪

情報源は引用先および家庭の医学より。

さくら
抗生物質がウィルスに効かないってビックリしました!薬局の風邪薬もむやみに飲まない方がいいんですね!
かれん
うんうん。ただ、すぐに自分で結論を出さないで、やっぱり病院や薬剤師さんに相談するのがベストだよ♪

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お読みいただきありがとうございました♪お役に立てればうれしいです。

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