目次
ちょっと今から仕事やめてくるネタバレ感想&ストーリー考察。ヤマモトの正体とは?【オススメ映画】
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以下、最初はネタバレなしです。後半にネタバレを含みますのでご注意ください。
画像などは公式より。
著作権はちょっと今から仕事辞めてくる制作委員会に帰属いたします☆
1ちょっと今から仕事やめてくるの概要。どんな作品なの?
『ちょっと今から仕事やめてくる』は、北川恵海さんが、電撃大賞のメディアワークス文庫章を受章された作品で、2015年に発売されました。
その後60万部を売り上げるベストセラーに。
コミックフラッパーでも、2016年12月号から2017年5月号まで漫画が連載されて、1巻が発売されています。
すっごく簡単にあらすじを書くと、
ブラック企業に勤めて心身ともに疲れ果てた主人公、青山隆(たかし)が電車に飛びこ・・・としたところを、ヤマモトと名乗る男に救われ、
そしてとにかく自由に生きるヤマモトに感化されながら、最終的に
「ちょっと今から仕事やめてくるわ」
と、辞表をたたきつけにいく・・・というお話です。
簡単に書きすぎた・・・(;´▽`A“
見どころは、
生きることとは何か。何のために生きるのか。という哲学的な問いと、
自由に生きるヤマモトの正体、
なぜヤマモトは隆を助けたのか、その過去
という現代社会での生き方を見つめなおすきっかけを与えてくれるところだと思います。
以下、ちょっと今から仕事やめてくるのストーリーとキャラクターをご紹介します。
ネタバレを含みます。
2ちょっと今から仕事やめてくるのキャラクター
ヤマモト
演 – 福士蒼汰(主演)
電車に飛び込もうとした隆を助けた謎の男です。
本人は、「小学校3年のときの同級生や!」と関西弁で言いますが、
隆にその記憶はなく。。。
さらに、調べてみると彼と同じ顔の人物は既に他界しているようで??
一体ヤマモトとは誰なのか?
この正体も見どころの一つです。
青山隆
演 – 工藤阿須加
主人公。
超がつくほどのブラック企業で働くエリート。
しかし、契約がとれず失敗続き。
さらに、上司によるパワハラを日常的に受けています。
その結果、心が疲弊し、電車に――というところを助けられます。
ヤマモトとの出会いで段々明るさを取り戻していきます。
しかし、同時に謎の人物ヤマモトの正体を暴くために動いていきます。
五十嵐美紀
演 – 黒木華
隆が好きな先輩。
比較的常識人。原作では男性。
明るさを取り戻していく隆に「変わったね」と言ってくれます。
しかし、実際は???
大場玲子
演 – 小池栄子
ヤマモトの過去を知る人物。
一体ヤマモトとは何者なのか。そのカギを握っています。
山上守
演 – 吉田鋼太郎
ブラック企業の上司。
日常的に隆にパワハラを繰り返す。
しかし、実際は彼もブラック企業の被害者です。
監督の説明によると、
「山上は自衛隊出身という設定。高校を卒業して大学に行けなかったので自衛隊に入って、いろんな免許をとって、紆余曲折して結婚を機にサラリーマンになった。自分も愛のムチで育ってきているから部下にもついきつい言葉をかけてしまう」。
とのこと。
青山容子
演 – 森口瑶子
青山晴彦
演 – 池田成志
2人は隆の両親です。
ここで気になるのはやっぱりヤマモトの正体だと思います。
以下、ちょっと今から仕事辞めてくるのネタバレ考察になります。
これから映画を見に行かれる場合はご注意ください。
後半に評価と感想をまとめます。
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3ちょっと今から仕事やめてくるのストーリー考察(ネタバレ注意)
私は小説版を読んでいますので、そちらをベースに考察を書いていきます。
映画鑑賞後に、さらに映画の評価・感想も書き加えたいと思います。
画像は映画公式予告より引用。
1ブラック企業に勤める隆とヤマモトとの出会い
主人公青山隆が就職したのは印刷会社ですが、
営業職が肌に合わずに失敗続き。
そして毎日のように上司に怒られる日々です。
「やる気がないんなら、やめちまえ!」と怒鳴る上司
そんなブラック企業にこき使われて心身ともに疲弊した隆(たかし)は、無意識に線路に飛び込もうとしたところ「ヤマモト」と名乗る男に助けられます。
「久しぶり!俺や俺、ヤマモトや!」
とハイテンションでまくしたてるヤマモト。
そこから居酒屋に呑みに行くことに。
そこで意気投合し、仲良くなる二人。
いきなりハイテンションで語り掛けられたら、私なら「え!?ま、まさか・・・詐欺・・・」と思っちゃいそうです(笑)。
2ヤマモトという人物は存在しない?正体を探る隆
しかし、他の同級生に確認をとると、実は「ヤマモト」は確かに同級生にいたが、今は海外に在中とのこと。
本人に問いただしてみると
「最初は勘違いで声をかけたけど、仲良くなったんやからええやん?」
という答えが返ってきます。
ヤマモトの本名は「山本純」(伏線)であり、実は隆よりも3歳年上だという事がわかります。
そしてヤマモトが悲しげな表情を見せます。
これも後の伏線になっています。
3少しずつ変わっていく隆。正体不明のヤマモトとの交流が続く。
ヤマモトとちょくちょく会い、さらに自由奔放なヤマモトと子供のように遊ぶ中で、
彼は本来の明るさを取り戻していきます。
これもまた見どころの一つ。
ちなみに、「お前、仕事なんだよ?」と言われたヤマモトは
「え?俺?ニートやで♪たま~にバイトしたりしてるけどな」
とにっこり笑って言います。
この理由も後に明らかになります。
さらに、気持ちが明るくなったことで、営業成績もあがり、先輩からも
「最近変わったね」
と褒められるように。
4しかし、そんな中大事件が。
何もかも順調にみえた矢先、
契約先への納品を失敗。
実はこれは陰謀のようで?
上司のパワハラは激化。
先輩や同僚も彼をさげすみ、隆はもうどうしようないくらいに追い詰められていきます。
そして会社の屋上から飛び降りることを考えるようになっていく隆・・・(´;ω;`)
5あの日の出来事は偶然じゃなかった!2度もヤマモトに助けられる隆。
しばらくヤマモトからの連絡を絶っていた隆。
そこにヤマモトが現れます。
「ちょっと、あんまりちゃうか、隆」
会社からの帰り道、ヤマモトは強引に隆をカフェバーへと連れていきます。
そして、隆はヤマモトに上記の案件のことを話します。
黙って話を聞いてくれるヤマモト。
「隆、会社変えたら?」
とヤマモトは隆に転職を勧めます。
「そんな会社は異常」だと。
ですが、心身ともに追い詰められている隆は、
「いや、悪いのは自分に能力がないせいだから・・・」と否定。
これもうつ状態の典型的な症状だと思います。(´;ω;`)
そこから、ヤマモトは隆を待ち伏せするようになり、
あちこちの店で転職について指南します。
「仕事を辞めるのは簡単じゃない!」
と不安な胸中を言う隆でしたが、
「会社辞めることと、生きるのをやめることは、どっちのほうが簡単なわけ?」
とヤマモトは隆に問います。
ハッとする隆。
そして、実は最初に出会ったとき、ヤマモトは隆の飛び降り願望に気付いていたこと、
それを止めるために後をつけていたこと。
そして今も彼を救うためにここにいることを話します。
全ては隆を救うためだったんですね。。。
「知ってたから。あの日のお前と、同じ表情してたやつ」
そして山本は悲しそうに、過去のことを少し話します。
6ヤマモトの過去とは?衝撃の事実が判明!
ヤマモトのおかげで少しずつ体調を戻していく隆。
ある日、隆は街中でヤマモトを見かけます。
しかし、ヤマモトはいつもと違って深刻な表情をしています。
彼が向かったのは、なんと墓地・・・。
気になった隆は「山本純」で検索をかけてみました。
すると出てきたのは、三年前に激務で自〇した男のニュースだったのです―ー。
ヤマモトは実は既に他界していた!?
衝撃の事実に驚く隆。
では、今目の前にいるヤマモトは一体なんなのか。
まさか幽霊――?と隆は考えるようになっていきます。
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6黒幕は会社の先輩だった!
会社に早くついた隆は、またも衝撃の事実をみます。
隆のPCをいじくっていたのは、まさかの憧れの五十嵐先輩!
そう、実は、例の事件は先輩が仕組んでいたのです。
全ては活躍し始めた隆をおとしいれるために。
そんなことを知らない隆は、五十嵐先輩を疑うことなく、迷惑をかけた先輩に平謝り。
ですが、五十嵐先輩は隆を陥れた自責の念から、近づいてくる隆を脅威に思いはじめ・・・。
「消えろ。バカ」
と隆に言ってしまいます。。。(´;ω;`)
「俺なんのために生きてるんだろう。生きるってなんだ?明日なんてこなくていい。こんな毎日のために生きてるんなら、生きる必要もない」
絶望し、さらに先輩に対しての自責の念にかられた隆は、フェンスを飛び越えようとします。
しかし、そこにヤマモトが現れます!
ヤマモトは、隆の異変に気付き、家から会社まで猛ダッシュで助けにきていたのです。。
止めようとするヤマモトに隆は、
「どうせまた、すぐに会えるんだろ?山本純は3年前にはもう・・・」
と本当のヤマモトは既にこの世にいないこと、そして目の前のヤマモトは幽霊なのだと語ります。
しかし、
「お前もしかして、俺のこと幽霊やと思ってる?」
とヤマモト。
「なあ、隆。お前は今、自分の気持ちばっかり考えてるけどさ。1回でも残された者の気持ち考えたことあるか?なんで助けてあげられなかったって、一生後悔しながら生きていく人間の気持ち、考えたことあるか?」
と悲しい顔で語ります。
これは本当にそうだと思います。。。
本当に追い詰められたときって、周囲のことが見えなくなるけれど、本当は支えたいと思っている人がいて・・・。
「隆、一緒に帰ろうや」
ヤマモトの声に隆は思い直し、ヤマモトの手をとって帰ります。
7両親に相談する隆
ヤマモトとの会話で、考えを改めた隆は両親に相談することにします。
隆のお父さんはもともと中小企業のサラリーマンでしたが、
リストラされて再就職ができないまま、祖母の家に帰りました。
そんなお父さんを「能力がないからだ!」と馬鹿にしていた隆。
さらにお母さんとの電話もいつもイライラしてロクに対応していませんでした。
久しぶりの帰省で再会する家族。
「もし、俺が仕事辞めたいって言ったらどうする?」
「別にいいんじゃない?会社は世界にたったひとつじゃないんだから」
「人生なんてね、生きていれば案外なんとでもなるもんよ」
そして、「母さんな、お前とちょっとでも話したいからって適当な口実つけて電話してるんだぞ。たまには相手してやってくれ」
と言われ、涙ぐむ隆。
そしてお父さんが再就職先が見つからなかったとき、祖母の介護にも疲れ果てていたお母さんは「一家で心中しましょうか・・・」と思うほど追い詰められていたそうです。
それでも、隆がいて、この子の人生まで奪ったらダメだと思い直し、そこからなんとか今までやってきたとのこと。
だからこそ、生きていればなんとかなるという言葉が響きます。
両親のこの言葉に救われた隆。
会社を辞める決断をします!
8会社を辞める隆!山本にお礼を言おうとしたら・・・
ヤマモトを喫茶店に呼び出した隆。
「ヤマモトに言いたいことがあって」
「なんや?」
「本当にありがとうございました!」
びっくりするヤマモトに感謝を述べ、そして
「ちょっと今から仕事やめてくるわ」
と晴れやかな笑顔で言います。
それを聞いて微笑むヤマモト。
その後、会社に辞表を叩きつける隆。
「オマエなんてなにもできない負け犬だ!人生そう甘くねーんだよ!再就職がそう簡単にできると思うなよ!」
とののしる上司に、
「簡単じゃなくていいんです。僕はやりたいことを考えずに、ただ内定がほしくて今の会社を選びました。でも、自分が何をやりたいか、これからは人生を考えて難しくても少しずつ変えていこうと思います」
とやり返します。
「な、なんだその歯磨きのCMみてーな、笑顔は!」と言う上司のセリフには笑っちゃいました。
映画では五十嵐先輩の陰謀が最後に判明し、五十嵐先輩の苦悩も語られます。
「自分ももうノルマの重圧に耐えられそうになかった。もし、隆が活躍したらエースとしての自分もさらに頑張らなくちゃならなくなる。それはもう無理・・・。もう疲れちゃったの・・・」
と。
隆はそんな先輩を「ありがとうございました。先輩はやっぱり僕のあこがれの人です」とお礼を言います。
ガクッと膝をつく先輩。
そしてスキップしながら「ひゃっほーい♪」と言いながらヤマモトのところへ向かいます。
ですが、戻った喫茶店には既にヤマモトの姿はなく・・・。
それ以来連絡も取れなくなってしまいました。
9ヤマモトの正体と過去とは?エピローグ。
自分を救ってくれた恩人である、ヤマモト。
いよいよ彼の正体が明らかになります。
小説では、ここから大阪の山本純の生家に行き、
そこでお母さんから話を聞く流れになっています。
映画では、ここが変更され、孤児院の園長である
大場玲子に話を聞き、
そしてついにヤマモトの正体が明らかになります。
実は山本純は3年前に飛び降りた彼(山本優)の双子。
そう、ヤマモトの正体は、過労で飛び降りた山本純の双子、山本優だったのです。
2人は将来バヌアツで
「優は学校の先生、純は医者になって、俺たちみたいな孤児の子供たちを救おう」
という夢がありました。
しかし、18歳で医学部受験に失敗した純は、ブラック企業に就職。
優は国立大学に入り、バヌアツでボランティアを始めます。
そんなある日、優しかった純は医学部にも入れず、ブラック企業で酷使される日々に疲れ果てて・・・。
山本優は、うつで悩んでいた山本純を救えずに失ったことをずっと後悔していました。
そして自分も希望を失いかけていたそんなある日、
駅で純と同じような顔をしていた隆に出会いました。
そして彼を救うために一生懸命だったのです。
ヤマモトさん、いい人でした。(´;ω;`)
でも、隆を救うことで、自分自身も救われた山本優。
隆に「ありがとう」とお礼を残し、
園長に「もし、隆が来たらこれを渡してくれ」とメッセージを残します。
そこには、
「隆。俺の天使たちや。この子らと一緒にお前も笑ってみぃひんか?」
とバヌアツの子供たちの笑顔の写真がありました。
そして、バヌアツ。
先生として働く優のもとに、隆が訪れ、
「今度は俺がお前を助けたいんだ」
「まずはボランティアでええか?」
と2人は笑います。(n*´ω`*n)
「希望がなくなっても、またゼロから見つけていけばいい。最初からやり直して、人生はそうやって進んでいくしかない。そうやってお前は生きてきたんだよな。ヤマモト」
というセリフがとても印象的でした。
小説版との違い
小説版では、ここから、心理カウンセラーになった隆と、臨床心理士の優の交流が描かれています。
2年後に臨床心理士として働いていた優は、新しく入ってくる心理カウンセラーのことを聞きます。
未だに純を失ったことを後悔し、苦しんでいた優ですが、
「オマエ、病院では標準語なんだな」
と背後から声が。
それが心理カウンセラーになった隆。
「これからは自分も人を救う立場になりたい」という隆、そしてそれを聞いて喜ぶ優。
本当によかったです(#^^#)
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4ちょっと今から仕事やめてくる評価と感想
個人的には、結構この小説や映画と重なる部分があったりして、私もヤマモトのような生き方にあこがれていました。
人生は一つじゃない。
自分ではこの会社や学校が世界の全てのように感じるけれど、
実際外に思い切って出てみると、世界はとんでもなく広く、
いろんな生き方がある。
以前、
「もうすぐ2学期。学校が始まるのがつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい。マンガもライトノベルもあるよ。一日いても誰も何も言わないよ。9月から学校へ行くくらいなら〇んじゃおうと思ったら、逃げ場所に図書館も思い出してね」
という、つらいなら学校に行かなくていい。
図書館へ来てね、という鎌倉の図書館のツイートが話題になりました。
投稿された司書さん自身もいじめられた経験があり、そんなつらい心境で無理に学校に行くのなら、図書館を救いの場としてほしい、という願いがあったそうです。
また以下のツイートも話題になりました。
出典:汐街コナさんツイートより一部引用
漫画の全内容は、アマゾンにて発売されています☆
本当に、追い詰められると世界が広いということを忘れて、
本当は自分に適したところがあるかも・・・という判断もできずに、
「もう、ここでやっていくしかない」
「ここを辞めたら浮浪者になるしかない。」
「こんな自分が生きていても仕方ない・・・」
などと悲観的になってしまいます。
でも、実際は、
辞めてもいくらでも道はあるし、
「就職」しなくても、今は独立していくらでも稼げる、
私も、
世界にいくと、東南アジア、南米、北米、アフリカ、ヨーロッパなどで一人生活している日本人はいくらでもいるし、仕事もある
という事実に救われました(ヤマモトたちのようにNGOやNPOで生きていく、という道もあります)
そしてお仕事をいつ辞めてもいいように、いろいろ副業をしています(笑)。
でも、本当にやっていると少しずつでもそれで生活できるんだな~と実感できています。
まずぐっすり寝て、そして少しずつでも別の道を模索してみる。
人付き合いが苦手ならネットで今は完結するお仕事もたくさんあります。
ちょっと今から仕事辞めてくるの主人公、ヤマモトや隆のように心理カウンセラーになる道もあるし、今後は「会社で働く」から、個人が自由にフリーランススタイルで働く時代になっていくと思います。
だからこそ絶望せずに、「もうつらいから・・・」と全てを捨てる前に
「本当にしたい生き方ってなんだろう」と本来のやりたかったことを考えて、
「フリーで生きる」という道も模索してみるのもいいのかなって思います。
資格や技術もそこまで難しくありません(ピンキリです)し、私の周囲でも学歴関係なく増えています。
と、長くなっちゃいましたが(;´▽`A“
この映画はそんな「別の生き方」を考えるきっかけを与えてくれるものですし、救いとなる方もいらっしゃるのかなって思います。
そういう意味でオススメしたい映画&小説として「ちょっと今から仕事やめてくる」を紹介させていただきました☆
また映画を観終ったら、小説とは違う部分も含めて評価・感想をつけたいと思います♪
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5月27日は、他にバイオハザードヴェンデッタの考察をしたいと思っています。
う~ん、今から楽しみです♪